☆ 体積はどの圧力下での値か注。分かりにくければ,体積は物質量〔mol〕や質量〔g〕から状態方程式で求めるとよい。
☆ 塩化水素HCl,アンモニアNH3など,水に溶けやすい気体はヘンリーの法則には従わない。
例題
標準状態(0℃,1.0×105Pa)で,水1.0LにメタンCH4は標準状態に換算した体積で56mL溶ける。次の問に答えよ。原子量H=1.0,C=12,気体定数R=8.3×103Pa・L/(K・mol)
(1) 0℃,2.0×105Paで,水5.0Lに溶けるメタンは何gか。
(2) 0℃,5.0×105Paで,水1.0Lに溶けるメタンの体積はこの条件下で何mLか。
(3) (2)を標準状態に換算した場合,何mLになるか。
(4) メタンと窒素が1:3の体積比で混合された気体を,1.0Lの水に接触させて,0℃,6.0×105Paに保ったとき,メタンは何g溶けるか。
(1) CH4 56mL(=0.056L)は,0.056/22.4×16=0.040〔g〕。圧力は2倍,水の量は5倍なので,溶解する質量は,0.040
×2×5=0.40〔g〕
(2) 56mL (3) 56×5=280〔mL〕
(4) メタンの分圧は,6.0×105×1/4=1.5×105〔Pa〕。圧力が1.5倍なので,0.040×1.5=0.060〔g〕
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